ツッコミましょう。

ちょっと前に見た、某バスに張ってあったスローガン。

「燃料節約・サービス高揚」

運転士さんのテンション*1高いサービスってのもどうかと思いますが・・・・・・。そんなもん客側は求めてませんけど・・・・・・。うっとおしいだけだし・・・・・・。でもそんなに言うなら、最終近くのバスのあの独特のドヨーンとした雰囲気の中でも高揚できるものならやってもらおうじゃないですか。

っていうか「向上」――ですよね、単純に? 一体どんな間違いやねん。

それにしても、どうしてここにこうして(簡易)ポスターとして張り出される前に誰も気づかなかったのか。謎は深まるばかりです。

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秋の火災予防運動のポスターに書いてあったスローガン。

「防火に勝る消火なし」

うーん、いや、気持ちは分かりますよ――「攻撃は最大の防御」みたいな感じにしたかったんでしょうね、きっと。考えたor選んだ人(たち)は、さぞや、「なかなか上手いんでないかい?」と悦に入っていることでしょう。

ただね、「攻撃は最大の防御」の場合は概念的な齟齬はないわけですよ。巧みな攻撃をすれば相手に攻撃する隙を与えないことになるし、「通常の防御」の場合とは違って、単に受けるダメージを最小限にするというよりもむしろ相手の方にこそ逆にダメージを与えることになるわけだから、その意味では正に文字通り「最大の防御」だと言えるんです。なるほどその通りだ、と納得も容易に出来るというものです。

それに対して「防火に勝る消火なし」は・・・・・・そもそも火を防ぐってことは火を出さないってことで、でも火を出さなかったら「消火」もへったくれもないわけです。仮に「防火は最大の消火」と言い直したとすると、「最小の消火」すらすることにならないのに「最大の消火」も何もないでしょう。(だって、もしこれが言えるんだとしたら、もう何でもアリってことになりますよ? 「0点を取ることこそ最高得点を取ること」、「預貯金0円の人こそ最大のお金持ち」、「締切無視は最大の締切遵守」(?)、「無こそ最大の有なり」(!?)、などなど。)要するにこれは、どう考えても概念的に重大な齟齬を来していると言わざるを得ないんです。文字通りナンセンスなんです。そんなスローガンには、どんなに気持ちは分かっても納得するわけにはいきません――もう断固として。

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某床屋で外に見えるように張ってあった紙に書いてあった値段表。

「サービスカット \2,000」

客がビデオカメラ(orデジカメ)を持って行くと床屋のオヤジのサービスカットを撮らせてもらえる――って誰が撮りたいか。2千円は高過ぎるぞ、被写体がオヤジな割には。いや、もしかすると被写体はオヤジじゃないかもしれないぞ。っていうかどうしてわざわざ床屋で? ・・・・・・そんな感じ。

*1:「ボルテージ」にしたいのはやまやまだけど、敢えて通りの良い言葉遣いにしてみました。