『新選組!』最終回

http://www3.nhk.or.jp/taiga/index.html

「ほぼ日」のお陰でちゃんと1時間キッチリ予約録画することが出来、無事、視聴終了。

いやあ、前回のラストの余韻を引きずっていたせいかどうかは知らないが、1時間ほぼ泣かされ通しっていうのもちょっとツライものがあった*1。ただそれも含めて、1年間視て来て*2ホントに良かったと思わせてくれる最終回だったと思う。

近藤勇処刑直前の、彼を取り巻く(取り巻いていた)主立った人たちそれぞれの動向が描かれていて、もちろん状況が状況なだけに、哀しくも切ないことに変わりはないんだけど、でもラストに向けては決して悲壮感を漂わせるような作りにはなっていなかった。文字通りその時代を駆け抜けた男たちの生き様を描いた青春群像劇ではあっても、彼らのして来たことやその思いが結局無に帰してしまった無念を描いた単なる悲劇としては終わらせなかった。主題歌の歌詞の意味がこれまで以上に胸に迫って来て、最後の最後で、印象的な曲として僕の中に完全に焼き付いてしまった。今後、これを聴いた時に条件反射的に泣いてしまわないよう気をつけなくては。

例によって細かいことについては書かない*3。でも最後に、あらゆる方面からの批判(というか非難)を予め重々承知の上でなお(大筋では)自らの思うままの新選組を描き通してくれた脚本の三谷幸喜敬意を表したい。こんな(どんな?)僕でもさすがに、「いくら何でも香取慎吾の芝居では泣けるものも泣けないだろう」とは思っていたんだけど、結局はこのざまだったわけで、ひたすら「恐れ入りました」といった感じ――である一方で、芝居はなにも脚本だけから成っているわけではないことは重々承知しているので、やはり香取氏自身の芝居が少なくとも最初期よりも成長した(というより、少なくともこのドラマにおける近藤勇としての自覚と貫禄とが後半にかけて出て来た)せいだったり細かい演出が良かったせいだったり、といった要素も多分に関係していることは否めないだろうが。

*1:ティシュー(俗称「ティッシュ」)の消費量が半端じゃないし、目の回りと鼻の下が赤くなってヒリヒリするし・・・。

*2:とはいえ実際には、迂闊にも1回か2回ほど、本放送どころか再放送さえ予約録画を忘れたせいで見逃してしまった回もあるんだけど・・・。

*3:印象的だったシーンやセリフなんかを書き留めておきたいのはやまやまなんだけど、例によってあまりにも多過ぎるし、まだ視てない人へのネタバレにもなりかねない。