フグの無毒化

もう数ヶ月前の話しになりますが、長崎大学の研究グループが猛毒で知られるトラフグの無毒化に成功し、これを受けて佐賀県が、養殖トラフグの肝臓の食用を特例として認めるよう「ふぐ肝特区」の申請を出したものの敢えなく却下された*1、というニュースがありました。

フグが猛毒を持つようになるのは微量の毒性を持つ海底生物を食べることで毒が体内に蓄積されるためだという仮説の下に、無毒の餌でフグの養殖を行ったところ、無毒化に成功したとのこと。

で、フグにはとんと縁の無い僕ですが、このニュースを聞いた時、面白いけどなぁーんか以前にもどっかで聞いた話しだなあと思ったので引っかかっていたんです。が、(結構すぐ)思い出しました――『風の谷のナウシカ』です。「猛毒のヒソクサリが花をつけているというのに」(by ユパ)、「地下500メルテから汲み上げた水」(by ナウシカ)で育てれば毒を持たないという、アレです。腐海の木々が毒を出すのは大地の毒を浄化しているためだというヤツです。

フグの毒化の仕組みに関する仮説は、もしかしたらこの『ナウシカ』からヒントを得たんじゃないかと密かに踏んでいたりします。いや、もちろん、だからどうということは全く無いんだけど、実際そうだったらちょっと面白いなと。

*1:「フグの毒化の仕組みは科学的に確立しているとは言い難い」、「流通段階で有毒のフグが絶対に紛れ込まないような仕組みの確立が困難」などの理由らしいです。