ドラマ雑感、でもなぜか大半が『白夜行』
気づいたら、今クールはドラマを3本チェックしていた(=第1話に続いて第2話も視た)。最初からお目当てだった『アンフェア』と、その時間までの繋ぎのつもりだった『Ns'あおい』、それから『白夜行』。どれもいわゆる原作モノだけど、幸か不幸かどの原作も未読。
- 『白夜行』は、原作は未読(積読状態)だから推測だけど、恐らく今回のドラマ版は完全に原作を逆転させて、形としてはいわゆる倒叙モノにすることで、視聴者に「謎」を提示することは極力避け(「謎」は武田鉄矢演じる笹垣に任せて)、その分、この状況を背景にした二人の「純愛」を描くことに専ら力を入れようとしているんだろうな、と。でも、最初から「ハッピーエンド」にはなり得ないことが保証された(しかも、そのことを冒頭であからさまに提示された)話っていうのも、追い続けるのが結構しんどいなあ。スタッフも主人公2人も「セカチュー」組である理由が、何となく分かるかも。
それはそうと、第1話で雪穂を演じた福田麻由子が空恐ろしかった。『女王の教室』でもお馴染みの、クールで暗くて斜に構えた小学生(ヤな感じ・・・・・・)役。今度『ちびまる子ちゃん』の実写版でまる子のお姉さん役をやるなんて、想像もつかない。しかし、この子に今作のこの役をやらせるに際しては、周りの大人たち(監督、スタッフや保護者)はその役の子の置かれた状況をどこまで正確に説明したんだろうか。説明・・・・・・したんだろうな、やっぱり。まだほんの小学生に対してこんな「異常な大人」の世界について説明するっていうのも、何だか罪作りな話しだ。当人はどこまで理解したのだろう。理解・・・・・・したんだろうな、きっと。そうでなきゃ、あそこまでの演技はなかなか出来そうには思えないし(もちろん、理解したからってそれ相応の演技が出来るとは限らないわけだけど)。
笹垣役の武田鉄矢が「めずらしくダークな役」と認識されがちなのが興味深い。実際には「ダーク」なのは主人公2人の方で、笹垣は至極真っ当な(悪徳ってわけでもない、真相を執念深く探る)刑事役なんだけど。恐らく、金八とは全く違った役柄であることから受けるインパクト and/or 主人公2人に感情移入した視点から見ていること、の結果なのだろう。ちなみに、武田鉄矢の関西弁がこてこての関東人が聞いてもさすがに不自然な件は不問に付す。関西の方々にとってはさぞや気になって仕方がないだろうことは想像に難くないけど、それがまた独特の「味」になっているような気もするので。
第2話はその7年後になるんだけど、そこでいきなり2人が再会しちゃう展開もある意味予想外でビックリ。もうちょっと引っ張るのかと思ってた。そりゃ、主人公2人にとっちゃ7年のブランク後だったのかもしれないけど・・・・・・。
綾瀬はるか演じる雪穂が泣きながら亮司に放ったセリフ、「親、殺したねって、鬼畜なこと笑いながらしゃべったりして」が印象的。テレビドラマ史上に残る画期的なセリフの1つではないだろうか――いや、単なる個人的な評価に過ぎないんだけど。
次の2本もチェックし続けるかも!?