札幌場外市場、旭山動物園・・・・・・列車事故(最終日)

CO-RE2006-10-27


<最終日(日曜日)>:バイキング形式の朝食は、おかずをちょっととパンとコーヒーで済ます。本当は食べたくなかったんだけど、朝食付きを選択してしまっていたので・・・・・・。チェックアウトをするや、直ぐさま最寄りの地下鉄の駅へ。やっぱりドニチカ・きっぷを買い、地下鉄を乗り継いで二十四軒駅へ。札幌場外市場までは、意外と歩く・・・・・・。9時前だからか、客の姿はあまり見かけなかったものの、9時を過ぎると観光バスが続々とやって来て、にわかに活気づき始める。しばらく見て回ったあと、某店にて(海鮮丼は前日に食べたので)うに・いくら・かに丼を食す(このためにホテルでの朝食は抜きたかった・・・・・・)。朝からなんて贅沢な。それが済んだら再び札幌駅に戻り、前日に買った例の切符を使って特急列車で旭川へ。そこからバスに乗って、ようやく旭山動物園に到着。ぺんぎん館やあざらし館、ほっきょくぐま館、もうじゅう館などを一通りまわる。館内に入る所はどこも凄い混雑(夏期営業最終日だから? でも、11月の始めには再び冬期営業が始まるわけだけど・・・・・・)。雨が降ったり止んだりの繰り返し。あまりの寒さのためか、サル系は隅っこに縮こまったまま。キリンやカバも見物。昼食に天ぷらそば、それからメロンジュースを(もちろん別々に)飲んでみる。門を出る前に、まだ帰りのバスまで時間があったため、近くの店で「からあげジンギスカンなるものを買って食す。バスで旭川駅に戻り、そしてまた札幌駅へ。

帰りの飛行機(20時25分発)まではまだ時間があったけど、新千歳空港内でゆっくりお土産を買ったりラーメンを食べたりするつもりだったため、早めに空港行きの電車(快速エアポート)に乗る。「ああ、でもこのまま到着しても、さすがにちょっと早過ぎるかな」なんて思っていたら・・・・・・上野幌駅を出ようとしてすぐ、停止信号が赤になったとのことで、電車が止まる。しかしその時すでに、イヤな予感がしていた。すると案の定、前の電車が車と衝突したとのアナウンスが・・・・・・。その後、車が大破だのガソリンが漏れているだのといった情報が入り、復旧の見込みが立たないとのこと。車掌に確認に行った乗客の話しでは、車の運転手は死亡、でも警察はまだ到着していないらしい。前回、山形からの帰りに遭遇した人身事故でも、少なくとも1時間以上停まっていた。今回はそれよりもっとヒドイようだ。だとすると、電車が動くのはいつになるか分からない。埒が開かないと踏んだ乗客たちが一人二人と降りて行く(でもこの時点では、大人しく座ったままの人の方が多かった)。この駅からは、空港行きのバスも地下鉄も出ていない。となると、タクシーで空港まで行くしかないのか? しかし、ここから空港までタクシーで行くと、1万円以上はかかりそうだ。でも不運なことに、すでに所持金のトータルが約1万円・・・・・・。ここで使ってしまったら、お土産やラーメンどころか、(航空券はチケットレスですでに支払い済みなので)羽田から家までの交通費も無くなってしまう。さて、どうするか。最悪、相乗りしてくれる人を募るか? 他に方法は無いのか車掌や駅員に訊いても、全く要領を得ない。恐らくパニクっているんだろうが、乗客たちに空港までの行き方の案内をしようという頭が全く無いらしい*1。タクシーを各自で呼んで、勝手に行ってくれといわんばかり。

でも、そこでハタと気づく。少なくとも札幌駅までタクシーで戻れば、空港行きのバスは確実にある。幸い札幌駅からまだそう離れていないからタクシー代も安く済むし、バスなら空港まで千円程度で済むだろうし、それでも間に合うだけの時間的な余裕もある。タクシー・プールが無いので自分で呼ばなきゃならない。タクシー会社の電話番号を教えてもらってタクシーを呼び、札幌駅まで行って貰うようお願いする。運転手さんも事故のことは知っていたようで、「動かないでしょ?」。さらに、「飛行機、間に合うんですか?」と訊かれたので、「まあ、ギリギリ・・・・・・かもしれませんね」。駅員さんも車掌さんも、(空港への行き方などが)何だか良く分からないみたいで全然教えてくれないんですよ、などと愚痴ると、「大谷地はどうですか? バスが出てますよ」。な、なんですと!? 「はい、近いなら、お願いします!」――結局、上野幌駅から10分程度行った地下鉄大谷地駅の、しかもバスターミナルの近くに着けてくれた。「そこ真っ直ぐ行ったらバスに乗れますから」。「ありがとうございました、助かりました!」と心からお礼を言って降りると、すぐバス乗り場へ。乗車券を買ったのが、18時23分頃。空港行きの最終(らしい)バスがちょうど18時半――ギリギリセーフ! そこからバスに乗り、19時過ぎに無事、空港へ到着。切符を払い戻して貰ってから*2チケットを発券した後、北海道ラーメン道場の中の某店にてラーメンを一杯。ちょっと(量的にも味的にも・・・・・・)モノ足りなかったけど我慢して、お土産店を物色。それから20時過ぎには搭乗口のベンチに座っていることが出来たので、なんとか結果オーライの状態に。

いやあ、それにしても、あのタクシーの運転手さんには本当に感謝感謝です。言われた通り黙って札幌駅まで行っていればちょっとは稼げたところを、客の事情を知って近くの駅に行き先を変更してくれたわけですから。これこそ正に、「捨てる神あれば拾う神あり」ってヤツでしょうか。それにしても、どうしてこんな簡単なルートを、車掌も駅員も教えてくれなかったんだろう? JRの車掌はJR線のことしか、その駅の駅員は自分の駅のことしか、それぞれ知らないとか? さすがにそれはないでしょう、いくらなんでも。振り替え輸送の見通しすら立たないんだったら、空港へのいくつかの行き方をアナウンスするとか何とかするべきだろうに。それが無いから、乗客たち各々がいちいち訊きに来なきゃいけなくなって、だから自分たちもパニックに拍車がかかり、その都度その都度要領を得ないピント外れなことを言うハメになるわけですよ。敢えて言わせてもらうと、彼らは全然プロの仕事が出来ていませんでした。

それはそうと、空港へ向かう予定だった、あるいは空港へ向かった他の乗客のみなさんは、あれからどうしたんでしょうか? 後で知った所によると、運転再開したのは20時35分くらいらしいんですが、それまで電車の中でじっと待っていた人はいたんでしょうか? あるいは、それまで待てずに降りた方々は、その後、どうやって空港まで行かれたんでしょうか? 僕と同じ方法で行った方、そうでない方、いろいろいらっしゃるかと思いますが、是非聞いてみたい気がします。あの場に居合わせた方で、たまたまこれを読んで下さった方がいらっしゃいましたら(その確率は低いでしょうが・・・・・・)、教えていただけたりしたら幸いです。

*1:車掌に至っては、どこか近くの駅から空港行きのバスか地下鉄は出ていないのかとの問いに、「バスは、高速道路を通るからこの辺りは通らない」だの、「地下鉄? 地下鉄なんて通ってないよ」などと抜かす始末・・・・・・。誰もこの駅からのことなんざ訊いちゃいないんだけどッ!

*2:上野幌駅では小銭がなくなったらしく、他の駅でも払い戻しして貰えるように、切符にスタンプを押してくれていたのだった。