勘違い日本語?

「インに籠もる」という言い方があるけど、これを言いながらある仕草をする人が多いような気がする。たとえば、「こう、インにインに籠もっちゃう・・・・・・」などと言いながら、胸の前で両手で「M」の字を何度も作るような仕草をするのだ。

そこでハート形を作っちゃったら松浦亜弥を気取っているものと誤解されてとっても恥ずかしいから、気をつけろッ!

――もとい。

そこでふと気になってしまったことがある(紛らわしくなっちゃったけど松浦亜弥とは関係がない)。

もしかしてそういう人って・・・・・・「イン」を"in"だと思ってたりする???

「(心の)内側に内側に――どんどん奥の方に」というニュアンスで「インにインに」。それを言うなら「インサイドインサイドに」じゃないと変じゃないかという気もするが、一つ誤解するも二重に誤解するも同じこと(?)。

実際は「陰に籠もる」で、「表面に出ないで、内部にひそむ」とか「陰気である」とか言った意味。

とはいえ、結局は同じような感じの意味になる(?)から、この表現を使う文脈や仕草などに実践上の「誤り」は現れ難いため、本当は"in"だと思って「M」字をやっていた人も、「知ってたよ、そんなこと」と惚け切ることは充分可能かと思われます。

* * *

番外編。

テンションが「上がる」とか「下がる」とかの誤用に関しては・・・・・・なんかもう現状としてはスルーした方が良いのでしょうか?

上がったり下がったりするのは、「ボルテージ」の方だと思うんだけど・・・・・・。

三谷新作映画は日本版「24」?

http://movies.yahoo.co.jp/m2?ty=nd&id=20050713-00000021-spn-ent

エキストラの募集が比較的大々的に行われていたんですが、結局応募しませんでした・・・・・・。

それはそうと、幾何学的に美しい脚本で、群像劇として究極の形」という三谷幸喜氏の発言にゾクゾク。それこそ三谷作品の真骨頂です。

「2時間のストーリーがそのまま上映時間」という点が「24 -twenty four-」形式とのことだけど、とは言っても「2時間」なので、むしろ一幕モノの舞台劇形式と考えた方が良いかも。でももしかして、それこそ画面が分割してストーリーが同時進行、といった趣向も?

ただ『THE 有頂天ホテル』というタイトルは・・・・・・舞台劇のタイトルとしてはアリかもしれないけど、映画のタイトルとしてはどうよ?という気がしないではない。かつて浅ヤンで「モーニング娘。」というグループ名が初めて発表された時には「・・・・・・」、でも数年後には――*1みたいな感じになるのでしょうか。いや、なってもらわないと困ります。っていうか、なるでしょう。

*1:どう思うんや?

『FLY,DADDY,FLY(フライ,ダディ,フライ)』

http://www.f-d-f.jp/site.html

(映画版の正式タイトルは、英語の方? or カタカナの方?)

『GO』の金城一紀が今度は自ら脚本を担当(小説版は「原作」じゃなくて脚本の「ノベライズ」)。「ダディ」って「父ちゃん」とか(日本の子供が言う場合の)「パパ」、つまり父親の呼び方だと思っていたので、父親と息子の話だとばかり思っていたが、そうじゃなかった*1。一介の高校生と一介のサラリーマン、「おっさん」の物語。外角低めにも逃げず、かと言って内角高めに攻めるわけでもない、文字通りの直球ド真ん中の「オヤジ青春映画」。悪役の名前が「石原」、「平沢」、「安倍」というのはあまりにも露骨だけど(しかも「石原」の父親の名前と設定ときたら・・・・・・)、金城氏らしいと言えば金城氏らしい。

スカッと爽快で安心して観ることのできる映画ではあるんだけど、欲を言えばもっともっと爽快感が欲しかったし、出来なくはなかったハズ。たとえばクライマックスには、もう少しのタメと、もう少し(分かりやすい)ドラマチックな「キッカケ」なんかがあれば良かったかも。それと、特報などで使われていたセリフ「飛べ、おっさん! 飛べ!」が"ココ"で使われるセリフだったことがちょっと意外(予想とは少しズレていた)。あそこで終わらせたのはスマートで良かったと思う。この映画のために書き下ろされたミスチルの曲がエンディングに流れて、爽快感を後押ししてくれる。

ゾンビーズ」の活躍(暗躍!?)も見所で、良いアクセントになっている。ただ、映画中ではほとんど何の説明もないため、(読んでないけど)『レボリューションNo.3』での登場キャラたちということを知らないと、彼らが何者なのかが気になってしまって集中力の多くを奪われてしまう恐れもある点が、玉に瑕。願わくば、それこそ彼らを主人公にしたドラマなり映画なりが見てみたい――でもその前に、本を読んでみても良いかな。

彼らの中でも出色のキャラを誇っていたおっちょこちょいのメガネキャラを演じた坂本真、個人的には『花とアリス』の落語研究会の部長役としての強烈な芝居がインパクト大だったのに、今クールのドラマ版『海猿』に(確か)教官役で出演しているのを視てちょっとビックリ。今回の映画では見事に(?)「部長」っぽい芝居が復活している(と言っても実際にはこっちの方が先に撮られたんだろうけど)のを見て、なぜか安心。

ちなみに、「おっさん」を好演した堤真一は、もうすぐ映画版『姑獲鳥の夏』で京極堂こと中禅寺秋彦役としてもお目見え。

http://www.ubume.net/

テレビ(『恋におちたら』)に映画に大活躍ですな。

*1:父親と息子の話なら、中島らも原作、宇梶剛士主演『お父さんのバックドロップ』。