『古畑任三郎 すべて閣下の仕業』

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まだかまだかと待っていたら、とうとう終わってしまったんですよねえ・・・。仮にまたあるとしても、数年後か・・・。でもこの際(?)、『古畑スペシャル』を正月3日の定番ドラマにしてみるってのはどうでしょう?>フジテレビ&三谷さん&田村さん

それはともかく、今回は2時間半のスペシャル。実は、冒頭に三谷氏自身による解説が入る予定だった(収録済み)らしいんですが、編集の都合上入り切らなくなったために、やむなくカットされたとのこと。でも正直な印象としては、やや冗長に感じた所もあったため、数分程度ならいくらでも編集で都合出来たんじゃないかと・・・。

一応舞台は、あるスペイン語圏の国の日本大使館という設定なんですが、さすが三谷氏、ストーリーの大半はやはり大使館内だけで進行。しかも今回は、今泉、西園寺の両者とも出ていないため、どこか物足りなさを感じたことは事実。その代わりに、「花田」役の八嶋智人と、大使館の専属医師(たぶん)役の津川雅彦が脇を固めていたのでしょう。

「花田」は、テレビ版(第3シリーズ)では数シーンに登場するだけだったためか、ほどよく独特の味を出すに留まっていたように思うのですが、今回はほぼ全編に渡って登場していたために、どうも浮いているような気がしてなりませんでした。このキャラは、全編に渡って出るならやはり舞台向きなような気がします。実際、『Bad News☆Good Timing』では、八嶋氏による似たようなキャラはかなりハマってました(脇役のはずなのにほとんど準主役級の輝き!)。

医師役の津川氏は、以前、テレビ版の『古畑』に出演したことがありました。しかも、確か唯一、犯人がいない回の、通常なら犯人役であるはずの役でした(ややこしい・・・)。伝説の回です。今回、同じ人の出演ですが、役は全く違っていました。でも、この役は終盤、重要な役割を果たすことになるので、津川氏で正解だったように思います。中盤までは、どうしてこの役にわざわざ津川氏なのか疑問だったのですが、これなら納得です。

終盤と言えば、「ガルベス」君の自己紹介の部分では思わず吹き出してしまいました。配役的に、そんなことだろうとは予想してたんですが、それでもやられてしまいましたね。完敗です。

そして、最後の最後――恐らく『古畑』史上初めての出来事が! これは論議を呼びそうですね。どうして三谷氏は、今回敢えてコレを持って来たのか、そのココロをちょっと聞きたい気もします。

ただ、公式サイトのBBS上に、ちょっと興味深い解釈(希望的観測)が投稿されているのを見つけました。言われてみれば、そのための伏線がちゃんと張ってあると受け取ることも出来ます。思わず「おお!」と納得してしまったこの幻の「エピローグ」を、たとえばDVD化された際には特典として付けてくれたりしたら面白いでしょうね。

そうそう、そう言えば、肝心の「赤い洗面器」の謎! もしかしたら明らかになったのかもしれないけど・・・スペイン語でかよ! ホントにちゃんとした「オチ」をしゃべってたのかどうかは知りませんが、とりあえず、誰かスペイン語を聞き取れた人がいらっしゃいましたらどうか教えて下さい!(結構切実)


その後、深夜には『今泉慎太郎』も忘れずに視る。久々の今泉と西園寺、それに向島(+α)。それだけでも満足だったのに、こんな短い時間内(実質6〜7分くらい?)で「ドンデン返し」入りの話を作っちゃうんだから、凄いです。


ちなみに、『古畑』の第1シリーズはDVDボックスが出てますね。欲しいけど・・・。

『警部補 古畑任三郎 1st DVD-BOX』