ラーメンと大塚阿波踊り

チキンラーメンのTVCFを見たら、久々に(ラーメンじゃなくて)カップラーメンが無性に食べたくなった。コンビニでノンフライ麺カップラーメンを買って食べたら、大失敗だった。僕が食べたかったのはこれじゃなかった。もっと、「いかにもなカップラーメン」が食べたかったのだ。と言っても、このノンフライ麺タイプのカップラーメンそれ自体は美味しかった――というわけではない。スープは悪く無かったけど、このノンフライ麺というのがどうも好かない。結果的に、「カップラーメン」としても「ラーメン一般」としても、不満が残ったのだった。

だからと言ってまた別のカップラーメンを買って食べるというのもバカらしい。そうなると今度は、無性に(インスタントラーメンじゃなくて)ラーメンが食べたくなった。ちょっと遠出して食べに行くことにしたものの、1食のために出掛けるのもさすがにバカらしい。ということで、折角だから――2軒のラーメン屋を巡ってみることに。

いろいろと熟慮を重ねた結果、大勝軒@大塚」七人の侍@池袋」に絞る。ちょうど大塚駅前では「大塚阿波踊りなる恒例の祭りが開催されるとのことで、折角だから寄って見物して行くことも出来るだろうとの配慮も働いて。1食だろうが2食だろうが、そもそもラーメンを食べるためだけに遠出(と言うほどでもないんだけど)するということに対して、正直、さすがにちょっとしたいたたまれ無さを自分でも感じていたので、「祭りを見物する」というイベントが出来たのは幸いだった(と思うこと自体もまた、確かにいたたまれ無いかも知れないけど・・・)。地元近くで開催された「阿波踊り」見物には行けなかったので、その代わり(?)にもなる。

大塚駅前」までは、敢えて久々に都電荒川線(いわゆる路面電車ないしチンチン電車)に乗って行くことに。山手線を使った方が明らかに早いんだけど、早ければ良いというものでもない――しかし、さすがに今回ばかりは、結果的にその判断は適切なものではなかったことになるのであった・・・。

この荒川線、一度席に座れたからといってオチオチしていられない。そもそも座席数が限られている上に、乗客に占めるお年寄りの割合がかなり多いのだ。必然的に、席を譲らざるを得ない機会が増える。何度か乗った内、席に座れた場合に途中でお年寄りに譲らなかったことは――ない。だからそれ以来、なるべく初めから立っていることにしていた。でも今回は、何を思ったか座ってしまった。ちょっと時間が掛かるだろうから、本でも読んでいようと。

今回は、お年寄りにではなくガキの群、もとい、小供の集団に悩まされることに。遠足だか何だか知らないけど、2つの駅で2回に分けて小供の集団が乗り込んで来た(もちろん引率者付きで)。ただでさえ狭い中にこれだけ小供が集まると、その騒々しさは半端じゃない。でも、苛立っても仕方が無いので、なるべく気にせず読書に集中。騒々しいとはいえ、席を立つ必要が無かっただけでも有り難かった――と思うことにする。

大塚駅前」で降りると一目散に「大勝軒」へ。というのも、出るのが遅れた上に都電を使ったため、すでに夕方近くになっており、昼食を食べていない腹がいい加減悲鳴をあげていたからだ。「特製もりそば」を注文。テレビでは(恐らくトライアスロンの中の)自転車競技を放送していた。しばらくすると母子2人連れと相席に。その母子の会話――

子:「1人が倒れたらダダダッてなっちゃうね」
母:「それを何て言うんだっけ?」
子:「ドミノ倒し」
母:「そう」

いやいや「将棋倒し」だし。

・・・とか冷静に脳内ツッコミかましておく。

とは言うものの、「将棋倒し」も「ドミノ倒し」同様、遊びの名前から来ているわけだから、これから「並んでいたものが順次倒れて行く様」を表す際には、「将棋倒し」よりも「ドミノ倒し」の方が一般化してきたっておかしくない。でもたぶん、まだ一般的にはその様を形容するのに「ドミノ倒し」とは言わないような気がする。もういい加減広まったって良いような気もするけど、どうしてなんだろう?

そんなことはさておき、ようやくやって来たもりそば(ややこしいので、いっそ「中華そば」に倣って「中華もりそば」とかにしてはどうだろう?)を、それこそもりもり喰う。しょーもない最低なダジャレになるのも構わずに、とにかくもりもり喰う。うんまい。大満腹。しかしこんなことでは、「梅もと@鬼子母神*1のつけ麺「ビッグバン盛り」はおろか、「地球盛り」すら無理そうだ。まだ「大盛り」しか食べたことがないのでいつかはレベルアップしてやろうと目論んでいたのだが、諦めよう・・・。

大塚駅前に戻ると、出たがりおじさんたちの話しを中心とした開会式が終わり、ブラスバンドとバトン・トワリングのマーチが始まる。それをしばらく見ていたが、祭り自体はこれから10時くらいまで続くようなので、一旦池袋まで・・・歩く。腹ごなしにもなるし。途中、「七人の侍」の場所を確認。でもさすがに、連続で2杯は食べられない。しかも、「大勝軒」のもりそばの後とあってはなおさらだ。

池袋駅前を通り過ぎてジュンク堂書店へ。関西からやって来たこの書店、他の大型書店とは一線を画している。棚や、立ち読みどころか座り読み自由なところはまるで図書館のようだし、さらには、通常の書店なら「お会計は各階でお願いします」であるのに対して、会計はすべて一階で一括して行っている。慣れないと、買いたい本を持ってそのままエレベータやエスカレータに乗った時にちょっとドキドキしたり・・・しません?>行ったことのある方。ちょっとした万引き気分を味わえます――味わいたくなんて全然ないけど

でも、今回は何も買わずに出る。まだまだ全然腹が減らないので、今度は某大型電機店をひやかす。欲しい物いっぱい。物欲が刺激されるだけ刺激されまくるも、そもそも先立つものがないんだから生殺しで終わるのが関の山。あんまり遅くなっても、今度は祭り見物をする時間的余裕が無くなるので、可愛そうな物欲たちをなだめすかして「七人の侍」へ。どうしてこの店名にしたのかは不明。少なくとも、厨房に七人入っているわけではない。でも、仮に店員が合計で七人居るとすると、さしずめ池袋の街が例の「百姓たちの村」ってことか? で、他のラーメン店が「野伏せり」?

ここにも、最近新しく出来るラーメン店としては当然の如く、つけ麺があったものの、さすがに2食続けてつけ麺というのもイヤだし*2、ここでは「中華そば」にした。さっぱりしているけどダシが効いていてコクもあり、基本的には美味しいとは思うんだけど、でもなんて言うか・・・味が平面的過ぎるような気がする。もうちょっとガツンと来るものが欲しいかな、と。あと、この麺はスープに合っているのかちょっと疑問。つけ麺用としては良いかもしれないけど。

何だかんだ言って結局完食。昼食ならぬおやつと、それから夕食の、2食ともラーメン・・・。でもまあ、たまには良いか。久々だし。でもさすがにまだ、朝・昼・夕の3食ともラーメン、という無謀はしたことがない――朝・昼・おやつ・夕の4食ともラーメン、なんてことはもとより。いや、「したことがない」っていうより、そもそもするつもりはない。全くない。

再び大塚駅前まで戻ると、祭りは佳境に入っている様子。沿道には出店と出人(人出)が多数。路上ではいくつものチームが阿波踊りを繰り広げていた。阿波踊り自体には別段興味があるわけではない(!)けど、やっぱり祭りの雰囲気だけは好きで。

ということで、アップした画像は――祭りを背にして走る都電*3

*1:本当は「鬼」の上の点は付かないんだけど、字が無いので・・・。

*2:っていうかそれ以前に、2食続けてラーメンなんですけど・・・。

*3:なんだか益々、デジカメが欲しくなる・・・。