埼玉スタジアム2002

CO-RE2005-02-10


映画を観に、コクーン新都心シネコンに行くことにする。「9日は日本v.s.北朝鮮戦があるから、ついでにさいたまスーパーアリーナ周辺の雰囲気も味わっておこう!」 サッカー自体と「政(まつりごと)」には全く興味はないんだけど、こういった「お祭り事」の雰囲気だけは異常に好きなので。

http://www.saitama-arena.co.jp/

「さいたま新都心」に到着しても、なぜか全くそれらしい雰囲気がない。アリーナ周辺もごく平穏、というよりむしろ閑散としていると言った方が良いかも。厳戒態勢が敷かれているはずなのに、警官や警備員の姿がほとんど見当たらない。オカシイ、何かがオカシイ・・・。

映画も観終わり、試合開始時刻が迫っているにもかかわらず、あいも変わらず、というよりさらに一層、辺りは閑散としていた。でも、さすがにこの頃になるともういい加減はっきりと悟っていた・・・。

さいたまスーパーアリーナ」と「埼玉スタジアム2002」とは全く別の施設で、試合があるのは「埼玉スタジアム2002」の方なんだ!

http://www.stadium2002.com/index2.html

・・・はい、バカです。これまでなぜかずっと、このさいたま新都心にある(もうすでに見慣れた)建物が、ある時は「スタジアム」とも呼ばれているのだとばかり思い込んでいました(実際、スタジアムにもなるらしいし)。

さてそうなると、意地でも「スタジアム」に行ってやろうという気になって来てしまいました。このままでは情けないし悔しいので。ということで、ケータイのネットで調べて(ちょっと手こずる・・・)早速「浦和美園駅」に向かう。埼玉高速鉄道なるものにも乗ってみたかったのでちょうど良い機会――でも実際は、何がどう「高速鉄道」なのかようわからんかった・・・。フツーの電車じゃん。車内の英語アナウンスでも「Saitama Railway Line」と言っているように聞こえたんだけど、えっと、「高速」は?

http://www.s-rail.co.jp/Top_j.html

いずれにしても、駅に着くなりさすがに多くの警官が目に付くように。ただ、すでに試合開始からかなり経っているためか、乗客の数は数えるほど。歩いて行くつもりだったが、外に出ると暗く、しかもいちいち警官たちに見られながら歩いて行くのも不快だと思ったので、臨時バスに乗ってしまう。この時間になっても乗っている人は意外と多い。スタジアムに着くと、彼らは一目散にゲートへ。チケットを持っていない僕はもちろん、その辺をウロウロ。前半戦の真っ最中らしきスタジアムからはもの凄い歓声のどしゃ降り状態。その時間、薄暗いスタジアムの外は、一般の人たちよりも警官・警備員・係員の人数の方が遙かに多い殺伐とした雰囲気で、スタジアムの中の雰囲気との隔絶感は凄まじかった。ただ、興奮と熱気は外にも伝わって来たので、それを味わえただけでも良かった(けなげ?)。実は、「中に入らないんですか? 1枚余っちゃったから良かったらと思って・・・」と声を掛けてきた、明らかにダフ屋ではないサラリーマンらしき人がいたんだけど、お断りしたのだった。後から思えば、一応値段だけでも訊いておいて、額面の半額程度だったら(前半戦が終わりそうな時間だったからね)買っても良かったかなとちょっと後悔。

とはいえ、居心地は決して良くなかったので、早々に引き上げることに。「帰りのバスは出ない」と言われていたため、結局は歩くハメに。方向的には分かると思うんだけど、いかんせんあらゆるところに警官がいたり通行規制(柵)があったりするので、思ったようには進めそうにない。それでも勇気を出して歩き出す。警官二人が近付いて来て「どちらへ行かれるんですか?」と訊かれたり。そこでいきなり走り出したりしたらどうなるだろうと一瞬妄想したものの、もちろん正直に――「駅まで」。僕以外に一般の人は歩いていないので、かなり怪しかったろうと思われる。田んぼの中で街灯もなく、真っ暗だったし。恐らく、ここ(スタジアムの北口から続く道)は徒歩用の道路ではなかったのだろう。後で分かったんだけど、駅とスタジアムとの間の徒歩用の道は、南口側から繋がっているようだった。「バスで来て、スタジアム内に入らないまま(試合時間中に)徒歩で帰る」ような奇特な客なんて端から想定されていなかったかのよう・・・。