『トゥルー・コーリング』

実に厄介なことに、今猛烈にハマってしまっている。

先日ようやく8話まで視終わったのだが、レンタルのサービス・デイに自分が次に視たい巻が残っている保証はないため、コンスタントに続けて視ることができる保証もまたないわけで、それがフラストレーションの要因にもなってツライ。

まあ、この作品はまだ以前の『24』ブーム時ほど話題になってはいないようなので(飽くまでも主観的な印象)、サービス・デイ以外なら比較的残ってはいるんだけど・・・・・・。

原題は"Tru Calling"――"Tru"は主人公の名前「トゥルー」、"Calling"は「天職」という意味もあるため、「トゥルーの天職」という意味でもあるし、"Tru"は"True"、つまり「真実の」にかかっていて、"Calling"は文字通り(?)「呼び声」だとすれば、「真実の呼び声」。タイトルは明らかにダブルミーニングになっている。*1

キッカケは、以前、『アイ、ロボット』のDVDを借りたらサンプルとして入っていた第一話を視たこと。

『アイ、ロボット』本編はオーソドックスなSFミステリィで可もなく不可もなくといったところだったのに対して、オマケのはずの『トゥルー・コーリング』の方は妙にツボにはまる面白さで、時間的にも半分以下のはずのこっちの方がむしろ満足感は上だった。

幼い頃母親を殺されたトゥルーは、ひょんなことから死体安置所(モルグ)で働くことに。運ばれて来た死体の「助けて(Help me)!」という声を聞いた途端、トゥルーはその日の始まりに戻ってしまう。まだ当の死体が運ばれて来る前――ということはつまり、その人はまだ死んでいない。トゥルーは、そのままでは起きるはずの事件の真相を突き止めてなんとか阻止しようと奮闘する――。

一話完結なので、これが各話の基本形。事件の結果は分かった上で、当の事件を阻止するためにその真相を推理する、といういわばタイムスリップ型ミステリィは、一瞬斬新だと思ったものの、日本にもたとえば西澤保彦七回死んだ男 (講談社文庫)』があったことを思い出す(宮部みゆき『蒲生邸事件』もある意味このタイプ?)。あと、漫画も読んでないしドラマや映画も視/観てないけど、もしかすると『スカイ・ハイ』って???

まあいずれにせよ、そんなことは全然問題じゃない。

毎回、多種多様な凝ったネタ(各話で完結する横軸のストーリー)が絶妙なスピード感でもってテンポ良く展開することに加えて、いわば縦軸として、トゥルーを取り巻く姉弟、友人、恋人、上司といった一癖も二癖もある登場人物たちとの関係の進展・変化なんかも上手くそのスピーディな展開の中に組み込まれていることもあって、全く飽きさせない。作り手側の、とことんエンターテインメントに徹しようという姿勢がヒシヒシと伝わって来る。

次のサービス・デイには少なくとも5巻(9話、10話)だけでも残っていてくれることを、今から祈らずにはいられない・・・・・・。

・・・・・・と書いた直後、なんと8/1からテレビ東京での放送が決定していることを知る。

http://www.foxjapan.com/dvd-video/tv/trucalling/1/index.html

*1:発音上は"True"と全く同じ"Tru"という名前はやはり珍しいようで、ドラマ中でも実際「トゥルー? 珍しい名前だね」などと言われていたりする。ただ、どうでも良いことなんだけど・・・・・・"Tru"でも"True"と同じ発音なら、"True"の"e"の立場は?