Part2

京王線で新宿方面に向かう途中、聖蹟桜ヶ丘駅で途中下車。いや、なんとなく風情のある駅名だなと思ったので――。

以前、「『耳をすませば』の舞台は聖蹟桜ヶ丘」という話しを聞いた時に、映画で描かれていた街並みと合わせてちょっと気になっていたものの、だからと言ってわざわざ出向いてまでは来れず、今回はちょうど良い(?)機会だなと。

駅から出るとごく普通の開けた繁華街でちょっと幻滅するも、別の出口にまわると、映画に描かれたと思しき場所の案内看板(写真)が。これによると、目の前の道を「OPA」を過ぎてずっと真っ直ぐに行けば丘陵に着くようだ。でもこうした案内図でも見ない限りは、この付近にそんな丘陵があるなんて分からないと思う。特に、今回はさすがにもうすでに暗くなっていたし――。

すぐに橋が見えて来る。この下を流れる川が、街と丘陵とのちょうど境になっているかっこうだ。橋を渡るとすぐそこから、曲がりくねった勾配が始まる。さすが「いろは坂」と銘打たれているだけのことはある。でも歩行者用には、U字カーブをショートカットするように階段がついている。眼下に広がる夜の街並みを時々振り返りながら、ひたすら昇る。なんだか「らしい」なと思いながら。

頂上(?)と思しき所まで昇り切ると、「天守台」という案内があり、そこから長い下り階段が続いている。木が邪魔をしていて残念ながら見晴らしは良くないものの、この階段の雰囲気はちょっと「見覚え」が。そのすぐ先にもやや幅の広い階段。そこから見る夜景はさほど綺麗でもなく――。(そこからさらにずっと真っ直ぐ行くとロータリーのある場所に出ることは、後から知る。)

初めから分かってはいたものの、やっぱり、どうせ来るなら昼間が良いんだろうな、としみじみ思ってしまう寄り道だった。

ちょうどその次の日、ニュース番組で駅前の「OPA」が(例の事件に関連して、10着の内数着が売られたとかなんとかで)映ったのにはちょっとビックリ。

一応参考までに、『耳をすませば』の舞台としての聖蹟桜ヶ丘を紹介しているサイトへのリンク集。

http://www.asahi-net.or.jp/~hn7y-mur/links/ghibli-mimi.htm