国立科学博物館

妙に暑かった月曜日。ふと思い立って行ってみることに。

特別展「世界遺産 ナスカ展
http://www.kahaku.go.jp/exhibitions/ueno/special/2006/nasca/index.html
http://www.tbs.co.jp/nascaten/

100円のために、わざわざ割引クーポンをプリントアウトして持参。

ゴールデンウィーク中だからか、場内は結構な混みよう。

ミイラや開頭術が施された頭蓋骨などの展示もあり、興味深い所もあった。特に、土器類の多くに決まって描かれているある「キャラ」があって、それがどれもホントによく似たデザインであることにちょっとビックリ。それが同一人物かよっぽど狭い範囲の同一集団によるものであるなら分かるけど、もしそうでないなら・・・・・・地上絵と同じくらいの謎では?

大画面のVR映像で地上絵を見るコーナーは・・・・・・どうなんでしょう? 折角の大画面なんだから、別にVR(ヴァーチャル・リアリティ)じゃなくても、実写を見せてくれた方がよっぽど迫力があって良かったのでは? VR技術(っていうか要するにCG映像――もちろん、テクスチャとして実写も使ってはいるんでしょうが)も確かにある程度のリアル感があって悪くはなかったかもしれないけど、でも主催は世界遺産』のTBSなんだからさあ、お得意の美麗な実写映像を大画面で見せてくれたって良いじゃない・・・・・・。

最後がそんなだったためか、全体的な印象としては正直、イマイチ物足りない感じが残った。というより、博物館における展示の在り方一般に対するある種の不満を感じてしまった。もっと何か、工夫のしようがあるのでは? それとも、常設展示じゃないから限度があるってことなのか・・・・・・。

無料で入れるようだったので、折角だからこっちも見ておくことに。

企画展「素粒子の世界を拓く 湯川秀樹朝永振一郎 生誕百年記念」
http://www.kahaku.go.jp/event/2006/yu-tomo/index.html

この二人がほとんど同じ時期に生まれていて同級生でもあったことは、全然知らなかった。なぜか、朝永氏の方が若いと思い込んでいた。

展示には、両氏の日記や論文などの生原稿や、愛読した(傍線や書き込みアリの)専門書、そもそも「素粒子」とは何かという基本的なことから、「中間子論」や「超多時間理論」、「くりこみ理論」など、両氏による主要な理論についての(もちろん、ごく簡単な)解説まで。それから、偏光板の体験や、宇宙線を観測する装置なども。「くりこみ理論」に無性に興味を惹かれる。

さほど広くはなかったけど、人が少なくてゆっくりと見ることが出来た。

こっちの方が比較的興味深かったのは、どういうワケだろう。両方の展示を見てはじめて、元をとれたって感じ。

館内のショップで、いわゆる宇宙食を買ってみる。もう単純に、お腹が空いてから・・・・・・。

「エビグラタン」「アイスサンド」(アイスクリームをココアビスケットで挟んだもの)を選択。

座って休む所を探しつつ、上野公園内をブラブラ散歩。天気が良かったこともあって、なかなか気分が良い。新緑が萌える中、カップルや家族連れ、外国人観光客から、園内に居住しているらしき方々まで、ありとあらゆる「人種」が思い思いに、散歩や日向ぼっこや昼寝にいそしんでいる。長閑だなあ。

噴水近くのベンチに座って「エビグラタン」を食べてみる。強力なフリーズドライなんでしょうか、想像以上のサクパサ感。噛んだ瞬間に大半が粉々に崩壊し、粉末が口中はもとよりノドまで。これを食べてむせない人なんているんでしょうか。宇宙飛行士はよっぽど、むせない訓練を積んでいるんだろうと妄想。それにつけても「めっちゃお湯かけたい!」という思い捨て難く――でも結局そのまま完食。味は結構良かったんです。「アイスサンド」の方は、これまた独特の食感。当然、冷たくなんてないです。これ、別に宇宙食なんかじゃなくて、フツーにお菓子として販売しても良いのでは? それとも、もうとっくに売ってる?

夕方のアメ横*1をしばし徘徊。相変わらずの賑わいを見せていて結構なんだけど、まだ5時前だというのに、「オープンカフェ」ならぬ「オープン飲み屋」がほぼ満席状態なのは――まあ、良いか。この光景に限らず、この一帯の全体的な雰囲気として、とっても「アジア」を実感することができます。よく、「アジアとかに旅行行きたい」とか言っている人がいるけど、じゃあアンタの生まれ育ったココは一体「どこ」なんだと、こういう所に連れて来てコンコンと説教してやるのも一興かも――いや、僕はしないけど。

*1:アメ横の公式HPってのがあったんですね。http://www.ameyoko.net/