3月19日公開予定の邦画たち

乙一原作の同名短編集から5作品を、オムニバス形式で映画化。

楽しみなような不安なような・・・。原作モノの映画を観るならその原作を未読であることがやはり望ましいのかも。ちなみに5日公開予定の『ローレライ』は一応映画館で観ようと思っているので、敢えて原作は読まないでいます。


「楽しみなような不安なような・・・」と言うなら、もしかしたら今のところこれに勝る作品はないかも。

原作のままのネタを映像化するのはそれこそ不可能だろうから、そもそもの設定自体をある程度根本的に変えてしまわざるを得ないような気がするんだけど、でもそれなら、どうしてわざわざこの作品を映画化しようとしたんだろう? 明らかに本末転倒では? それとも、何か秘策が? まあ最終的な判断は実際に観てからにするけど、果たして映画館で観るべきかどうか・・・。近場で上映されるんだとしても微妙なのに、お台場(シネマ メディアージュ)まで出向かなきゃいけないとなるとなおさら・・・。俳優陣は悪くないはずなのに、今のところ少なくとも東京での上映館がこの1カ所だけ(他にあります?)ってこともまた、不安を煽る要因に・・・。


昨年の邦画界は、『CASSHERN』、『キューティーハニー』、『NIN×NIN 忍者ハットリくん THE MOVIE』、『デビルマン』と、かつてのTVアニメの実写化ラッシュで、しかもそのことごとくが見事なまでに空振りに終わった感がありますが、なんとまだ残っていましたね。

つい最近テレビ東京でリメイク放映されていたアニメ版は、少なくとも絵and/or画的な雰囲気は良さげでしたね――視てないけど。でも今回の映画版は、実写化云々以前に、思いっきり現代を舞台にしちゃったところにヒジョーにヤバさを感じます。

ちなみに、上記の作品たちも順次ビデオ&DVDのレンタルが開始されているようですが、そういえば、個人的にはまだ『CASSHERN』しか観ていません。『デビルマン』はまだレンタルが開始されていないようですが、恐らく、開始直後はレンタル困難な状態になるだろうことは想像に難くありません(恐いモノ見たさ満点でありながらもさすがに千数百円を出してまで観る勇気を出せなかった人が多いはず)。もちろん、僕もまたレンタル開始を待ちわびている1人だったりします。

それにしても、今さらですがどうしてこうもアニメを実写化したがるんでしょうか? かつて、アニメの実写化で当たった企画って何かありましたっけ? それに味をしめて、というわけでも無さそうなので、本当に謎です。実写化抜きの映画化(つまりアニメ映画化)じゃあダメなんでしょうか? 小説の実写(映画)化なら、単純に「視覚化」という点だけでも興味を惹きますが、アニメの実写化って一体何が興味深いんですか? いや、ネガティブな楽しみではなく飽くまでもポジティブな楽みって意味で。こういう映画の制作にあたっての「企画書」ってちょっと見てみたい気がします。「なぜ今、『忍者ハットリくん』(の実写映画化)なのか?」とかいうタイトルで誰かが何か尤もらしい文章を書いているんでしょうが、ある意味そういう発想力・文章力ってスゴイと感心してしまいます(いや、皮肉じゃなく)。仮に、このタイトルで何か文章を書けと言われても、ただの一文たりとも浮かんで来る気配のない自分の頭の硬さが恨めしい・・・。