蔵出し(?)

だいぶ前に観たDVDの感想(のメモ?)を再び。しばらくはこのパターンが続くかも・・・・・・。

犯罪予知システムのいくつかある特徴の内の一つが「トリック」の伏線となっていて(というより、もちろん実際には、こういう「トリック」に使えるようにそういう設定にしたんだろうけど)、オーソドックスなSFミステリィ映画としては悪くないんじゃないか――と思いそうになったものの、そのいくつかある内の別の特徴について思いを巡らせてみた瞬間、その「トリック」は実は全く成り立たないことに気づいて愕然とする。なんでこんな、恐ろしく明白かつ決定的な穴のある設定を放置したんだろう? それがこの作品に関する一番のミステリィ。原作は読んでいないので、原作ではどう処理されているかは知らない。もしこれが映画オリジナルの設定だったのだとしたら、大マヌケだ。ちなみに、この映画に出てくるコンピュータの操作システム(=ジェスチャー・インターフェース)、その実現が検討されているとか。ただし、飽くまでも軍事情報解析システム用としてらしいんだけど・・・・・・。

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0504/14/news019.html

なんだ面白いじゃないか! こういう内容なんだったら誰か早く言ってくれよ! ――って感じ。「ちょっと不思議な女の子のちょっとオシャレなおとぎ話」みたいな宣伝のイメージしかなかったため大して眼中になかったんだけど、サービス・デーに一本DVDを借りたついでにもう一本ということでたまたま借りて観たらアータ。「おしゃれ」なand/or「若い女性にお奨め」の映画ってものを敬遠しがちな僕のような人間でも充分楽しめる、いわば「伏線張りとその回収」の物語がふんだんに盛り込まれてるじゃないですか! どうして宣伝の際にこっちの方をもっと紹介してくれなかったんだと問い詰めたい。また、たとえば前半、ナレーションで主人公の奇矯な(?)生い立ちを辿る部分の構成などは、映画版『下妻物語』製作の際にいくらか参考にされていたりするのかも。